

ほうっておいて
大丈夫?

“治療対象”の病気です
ありませんか?

「治療が必要な状態」
かもしれません
なにがちがうの?
「少し太っているだけ」と思っていませんか? 実は、「肥満」と「肥満症」は医学的に異なります。
肥満症とは、肥満に加えて高血圧・糖尿病・脂質異常症など、健康に悪影響を与える合併症がある状態のこと。
つまり、医師による治療が必要な「疾患」です。
個人による運動や食事だけでは十分に改善しないケースも多く、最近では医療によるアプローチ(薬物治療など)も活用され始めています。
※参考資料 「肥満症診療ガイドライン2022」ありません。
──そう思い込んでいませんか? 肥満症は、体のメカニズムによる "疾患”です。

下記の❶と❷の両方を満たすと肥満症の可能性があります。


Bの条件に当てはまる場合
- 耐糖能障害 (2型糖尿病・耐糖能異常など)
- 脂質異常症
- 高血圧
- 高尿酸血症・痛風
- 冠動脈疾患
- 脳梗塞・一過性脳虚血発作
- 非アルコール性脂肪性肝疾患
- 月経異常・女性不妊
- 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
- 運動器疾患 (変形性関節症:膝関節・股関節・手指関節、変形性脊椎症)
- 肥満関連腎臓病


この肥満症チェックは、ご自身の健康状態や肥満のリスクについて理解を深めるためのものです。
最終的な診断は必ず医師が行います。肥満症チェックの結果に関わらず、健康に関するご不安がある場合は、必ず医師の診断に従ってください。


医師や管理栄養士の指導のもとで、無理なく、継続しやすい方法を提案してもらえます。

ただし、薬物療法を検討する場合、「保険診療」と「自費診療」の2つの選択肢があります。

限られた専門医療機関でのみ手術を受けることができ、術後の合併症リスクのケアも含め継続的な通院が必要となります。
また、保険適用の要件は限定的であり、自費診療となる場合は100万円以上かかることもあります。
医師の診断により「肥満症」と認められた方が対象です。
まずは6か月間、生活習慣改善の指導を受けるのが原則です。
この期間に改善が見られれば薬は使わずに済むこともあります。
薬の処方は、改善が見られなかった場合に限り、医師の判断で行われます。
「生活改善にすでに取り組んでいるけれど効果が出ない」 「数値が悪化していて、早めに対策したい」という方には、自費診療という選択肢もあります。
自費診療では、薬による治療の開始時期を医師と相談しながら決めることができます。
比較ガイド

保険診療 | 自費診療(肥満症) | 自費診療(メディカルダイエット) | |
---|---|---|---|
対象 |
・BMI27-35 + 健康障害2つ ・BMI35 + 健康障害1つ |
・BMI27-35 + 健康障害2つ
・BMI35 + 健康障害1つ |
制限なし |
医薬品代 (注射薬の場合) |
8,000円 - 13,000円
(薬の種類による) |
17,000円~90,000円 |
50,000円- 150,000円 (サービスによる) |
診察代 (1回あたり) |
2,000円 - 3,000円 | 2,000円 - 3,000円 | 2,000円 - 4,000円 |
治療の流れ | 投薬治療の前に6ヶ月の食事・運動指導が必要 | すぐに投薬治療を開始可能 | すぐに投薬治療を開始可能 |
メリット | 自己負担少なく治療を受けられる |
|
薬の種類に違いあり |
デメリット |
|
保険よりは自己負担が大きい |
|
以下の3つがあります

下記治療薬は、厚生労働省が定めた適応疾患に基づき、肥満症の診断を受けた方が医師の管理のもとで使用できる薬剤です。
医学的に肥満症の改善を目的とし、エビデンスに基づいた治療が行われます。
薬剤名 | 剤型 | 対象患者 | 副作用 | 用法・用量 | 金額目安(自費診療) |
---|---|---|---|---|---|
サノレックス (マジンドール) |
錠剤 | BMIが35以上の高度肥満症 |
食欲減退、頭痛、糖尿病網膜症、悪心、下痢、便秘、嘔吐、腹部不快感、腹痛、消化不良、上腹部痛、腹部膨満、胃食道逆流性疾患などが現れることがある
|
1日1回1錠、昼食前に服用 |
10錠 4,000円〜15,400円 |
ゼップバウンド (チルゼパチド) |
皮下注射(週1回) |
肥満症
└BMI27+合併症2種以上 または └BMI35以上BMI35以上 |
主な副作用:頭痛 、 嘔吐 、 腹痛 、 食欲減退 、 悪心 、 下痢 、 便秘 、 消化不良 、 おくび 、 腹部膨満 、 胃腸炎
重大な副作用:急性膵炎 、 嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛 、 低血糖 、 脱力感 、 倦怠感 、 高度空腹感 、 冷汗 、 顔面蒼白 、 動悸 、 振戦 、 めまい 、 嘔気 、 視覚異常 、 低血糖症状 、 重篤な低血糖症状 、 意識消失 、 膵炎 、 胆嚢炎 、 胆管炎 、 胆汁うっ滞性黄疸 |
週1回0.25mgから開始 → 15 mgまで増量可能 |
1回 30,000円~80,000円 |
ウゴービ (セマグルチド) |
皮下注射(週1回) |
肥満症 └BMI27+合併症2種以上 または └BMI35以上 |
週1回0.25mgから開始 → 2.4 mgまで増量可能 |
1回 30,000〜50,000円 |
糖尿病治療薬が使われている
こともあります

最近では「リベルサス」や「オゼンピック」「マンジャロ」などがメディカルダイエット目的で使われることが増えています。 これらの薬剤は本来、2型糖尿病治療薬として承認されたものであり、「肥満症治療薬」としての使用は未承認です。治療目的のダイエットをご検討の場合は必ず、医療機関へのご相談をお願いします。
薬剤名 | 剤型 | 副作用 | 用法・用量 | 金額目安(自費診療) |
---|---|---|---|---|
リベルサス (セマグルチド) |
錠剤 |
主な副作用:頭痛 、 嘔吐 、 腹痛 、 食欲減退 、 悪心 、 下痢 、 便秘 、 消化不良 、 おくび 、 腹部膨満 、 胃腸炎
重大な副作用:急性膵炎 、 嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛 、 低血糖 、 脱力感 、 倦怠感 、 高度空腹感 、 冷汗 、 顔面蒼白 、 動悸 、 振戦 、 めまい 、 嘔気 、 視覚異常 、 低血糖症状 、 重篤な低血糖症状 、 意識消失 、 膵炎 、 胆嚢炎 、 胆管炎 、 胆汁うっ滞性黄疸
|
1日1回7mgを維持用量とし経口投与 |
30錠 7,000円〜37,000円前後 |
マンジャロ (チルゼパチド) |
皮下注射(週1回) | 週1回0.25mgから開始 → 15 mgまで増量可能 |
1本 30,000円~90,000円 |
|
オゼンピック (セマグルチド) |
皮下注射(週1回) | 週1回0.5mgが維持容量→1 mgまで増量可能 |
1本 24,000円〜35,000円 |
※薬剤は医師の判断で処方されるものであり、すべての方が使用できるわけではありません。
ほうっておくと・・?
- 脳卒中や心筋梗塞などの血管障害
- 糖尿病の進行による失明や腎不全
- 睡眠時無呼吸症候群や関節の障害
- 寿命の短縮や生活の質の低下
今だからこそ
予防と治療が大切です。
あなたの健康は、
あなた一人のものではありません。
大切な人と過ごす時間のために、
自分の体と向き合う一歩を。

この期間で食事や運動などの改善に取り組み、数値や体調に改善が見られれば、薬を使わずに健康を維持することも可能です。「まずは生活習慣を見直してみたい」「保険を使って段階的に治療を進めたい」という方に適しています。
一方で、すでに生活改善に取り組んできたにもかかわらず、思うような効果が得られていない方や、今すぐ薬による治療を始めたいと考えている方には自費診療も選択肢となります。医師と相談しながら、スピーディに治療を始めることができるというメリットがあります。今のご自身の状況に置き換えてお選びください。
肥満症治療は、体の状態や数値の変化を見ながら進めていくものです。
途中でやめたいと感じたときは、まず医師に相談してください。副作用やライフスタイルの変化など、理由に合わせた対応ができます。
自己判断で中止すると、体重のリバウンドや症状の悪化につながる場合もありますので、専門家のサポートを受けながら進めていきましょう。
肥満症は、医学的に治療が必要な「疾患」です。
そのため、使用する薬も専門的な判断に基づいた処方薬となり、市販のダイエットサプリや漢方薬などでは代替できない効果や安全管理が求められます。
「自己判断でなんとかしよう」とせず、医師の診療を受けて、安全に治療を進めることが大切です。
- 経済的負担が少ない:高額な医療費がかかる場合でも、自己負担は一部で済み、高額療養費制度などの適用も受けられます。
- 標準的な医療が受けられる:全国どの医療機関でも一定水準の治療が受けられ、治療の質が担保されています。
- 安心感:医療費の心配が少なく、気軽に医療機関を受診できます。
- 治療内容に制限がある:保険適用外の最新の治療法や、より質の高い材料(例:歯の治療におけるセラミックなど)は選択できません。
- 予約が取りにくい場合がある:患者数が多いため、人気の医療機関では予約が取りにくかったり、待ち時間が長くなることがあります。
- 治療の選択肢が広がる:最新の治療法や、より高品質な材料、先進技術など、保険診療では選択できない治療を受けることができます。
- 治療内容の柔軟性:患者さんの要望やライフスタイルに合わせて、治療時間、回数、方法などを柔軟に設定できる場合があります。
- 審美性や機能性の追求:歯の治療におけるセラミックや、美容医療など、審美的な改善や機能の向上を重視した治療が可能です。
- 費用が高額になる:全額自己負担となるため、費用が非常に高額になる傾向があります。予算を考慮して選択する必要があります。
- 費用が不透明な場合がある:医療機関によって費用設定が異なるため、事前にしっかり確認しないと、思わぬ高額な請求になる可能性があります。
- 医療費控除の対象外となる治療がある:美容目的の治療など、医療費控除の対象とならない場合があります。
- 医薬品副作用救済制度の対象とならないことがある:国が承認した医薬品を適正に使用したにもかかわらず入院が必要なほどの副作用が生じた場合、国がその治療費を補償する「医薬品副作用救済制度」がありますが、自費診療においては未承認・保険適用外の医薬品を用いた治療となることも多く、多くの場合医薬品副作用救済制度の対象になりません。